天冥の標が面白すぎる件
ひょんな事から見つけた天冥の標(てんめいのしるべ)というSF小説(シリーズ)が面白すぎる。4巻まで読み終わった。1巻が上下巻なので都合5冊読み終わった計算。通常のシリーズ小説っていうのは、時代背景やら舞台設計は共通で、話が時系列に続いていくというのが一般的だと思う。
ただ、この天冥の標のシリーズは、世界観は同じなんだけど、巻毎に時代とテーマが違う、という無茶な設計になってる。1巻を読み終わったときの作者の後書きを見たときにある程度の予想は付いていたけども、本当にハチャメチャな展開になっていて、新しい巻を買う度に冒頭で「は?」とか「え?」とか思わせてくれる。
時代について妙なネタバレなしに、たとえ話で書くと「1巻が近未来で、2巻が未来で、3巻が現代で、、、」みたいな感じで時系列がバラバラになってる。テーマについてもたとえ話で書くと、1巻は大航海時代もの、2巻が化学もの、3巻が鉄道もの、みたいな感じで巻毎にテーマが全然違う。
じゃあ、なんでシリーズなの?というと物語を貫く共通のテーマ、みたいなものがあって、それを様々な物語を使って浮き彫りにしていく、という形になってる。あと、時代は違うけど、同じ名字を持つ登場人物が出てきたり、同じ種族がいたり、特定技術が伝承されていたりする。
よくもまぁ、ここまで雑多な物語を構築したものだなぁ、と感心しきり。既刊は8巻まで出ており、一応10巻完結との事なので、残りもゆるゆると読み進めていこうと思う。
ちなみに昨晩から5巻を読み始めたんだけど、またテーマが全然違う話になっていた。加えて今度は物語の構成まで変えてきた。この作者すげえな。
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あと、余談ながらオイラは当該シリーズはAmazonの電子書籍で読んでる。もっと正確に書くとiPhoneとiPadのKindleアプリで読んでる。昼休み等にiPhoneで読み、続きを自宅でiPadで読む、みたいな感じで。Kindleはこういう事ができるから便利なんだよね。
それと、ものすごく面白SFシリーズとしてオススメはしたいところなんだけど、4巻の内容が正直、テーマとして諸手を挙げてオススメ出来ない内容なので、まぁ、読み始める人が居るのならば、何が出てもびっくりしないという覚悟の上で、読んでみると良いと思う。
ともあれ、自分が読んだことの無い面白い小説って世の中にゴロゴロしているんだなぁ、と再認識した次第。全部が読めるわけじゃ無いけど、出会っちゃった物語は引き続き楽しんで行こうと思った。
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昨日の酒ねこ:月面画報(Amazon限定ビール)→梅酒(泡盛ベース)
ほぼ一週間ぶりにお酒を飲んだけども、久しぶりに飲むお酒は美味しかった。泡盛ベースの梅酒は黒糖を使っていてなかなか濃い味わいで美味しかった。自分で作る梅酒も美味しいけど、市販の梅酒も美味しいのがあるよね。