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酒ねこの何気ない日常

こころに移りゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつけてみる。平日ほぼ毎日更新(予定)。土日は気が向いたら更新。

2015年4月に読んだ9冊を今更レビュー

先月の10冊

 

4月に読んだ本のレビューをやってなかったので、今更やってみる。
 
ただ、レビューを書き始めて、驚くほどに本の内容を忘れている事にびっくりする。4ヶ月も経つと記憶というものは風化するなぁ、と。ここから得られる教訓としては、「良くも悪くも読んだ内容は忘れる」「身につけるためには再読が必要」 「ただ、印象深い内容はそれなりに覚えている」という事かな。
 
知識の蓄積というと、一休さんのとある話を思い出す。とある寺に派遣される一休。その寺の井戸には当たり前のように釣瓶(桶)があるのだが、釣瓶の底が無かった。和尚様からこの釣瓶を使って水を溜めろ、と言われる。底がないから水はたまらないと一休は嘆くが、和尚様からは黙ってやれと言われる。こんな作業はムダだと思いながらも繰り返すと、何故か水が溜まってくる。
 
釣瓶の縁に付いた水が徐々に溜まってわずかながらの水が得られていた、というのがオチなんだけど、この話をはじめて見たときは「なんて無駄なことをさせるんだ」と思っていた。ただ、この話はよほどオイラに取って印象深い話で、事ある毎に思い出している。要は、身になる知識を修得するという行為はコレと同じなんじゃないか、と思ったりもする。一見ムダだと思う作業の繰り返しの中で、真に得られる知識が徐々に溜まっていくみたいな。ただ、どんな井戸から水を溜めるのか、はきちんと考える必要はあると思うけれども。
 
 
さて、おぼろげな記憶の中で、4月に読んだ本を面白かった順に並べてみる。全9冊。
 
荒木飛呂彦の漫画術
・鬼面館の殺人 上下
タマフル 神回傑作選
・リスクテイカーズ
・SPEED
・会社を変える分析の力
・辺境・近境(再読)
・50歳になったら粗食をやめなさい
 
 
 荒木さんは言わずと知れたジョジョの奇妙な冒険の作者。独自のノウハウをこれでもかこれでもかと開陳してくるので、読んでいて非常に心地が良い。ただ、自作のネタバレは随所に出てくるので、まったく荒木さんの作品を読んだことない人は、ネタバレを承知の上で読んで欲しい。まぁ、基本的にこの本は、ジョジョを全巻読んでいるような信者が対象かな、とは思う。オイラにはドストライクの内容でした。なるほど、徐々に出てくる魅力的なキャラはこうやって作られたんだ、と思うと非常に感慨深い。
 
 鬼面館の殺人は、久しぶりの推理小説綾辻さんの本。十角館の殺人の衝撃は二度と得られないとは思いながらも、読みつつけている館シリーズ。長すぎた前作からうって変わって超王道な展開で非常に楽しめた。オチというかメイントリックはまったく読めなかったけど、ちょっと変化球過ぎて「ああ、そうくるか」と良い意味で脱力できた。もうちょっと剛速球を投げてきてくれたら大満足だったけれども、作品全体は王道の新本格であり、満足いく内容。綾辻ファンなら読んで損なし。最終作である10作目は王道の作風で、王道のオチを持ってきて欲しいな、と思ったり。有終の美を飾るという意味でも。
 
 タマフル神回傑作選は、ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル(略してタマフル)という土曜日のラジオ番組の傑作特集を文字興ししたもの。大半はラジオで聞いた事がある内容だったけど、同じ内容を改めて読んでも非常に楽しめた。文字に起こした内容を読むと、「よくもまぁ、ここまでの内容を詰め込んでラジオで話しているなぁ」と改めて感心した。タマフルリスナーなら買って損無し。また、面白い切り口のサブカル本を読みたい人にもオススメ。ただ、ちょっと本が厚すぎるのが唯一の欠点かな、と思う。もう少し収録内容を厳選して、文庫版で出ているのなら、諸手を挙げてオススメするんだけどね。
 
 リスクテイカーズは豪腕投資家達の投資手法を紹介している本。本来の企業価値と市場価値がズレている対象について投資する、という内容が多かった。企業価値を知るという事こそが、投資の王道だよな、と改めて思ったりした。SPEEDは「ゼロ秒思考」の作者の仕事本。参考になる示唆に富んだ内容が多い。前著が好きだった人は読んでも良いと思う。会社を変える分析の力は、正しい分析とはどうやってやるのか、が書いてある本。アイスクリームの需要予測の精度をどうやってあげるのか、といった具体的な切り口で書いてある本。分析をやる人に取っては非常に参考になる内容。辺境・近境は、村上春樹さんの旅行記の再読。都合3回目くらいかな?何度読んでも面白い。ただ、古い内容ではあるので、旅行先の土地が現状もここまでバイオレンスなのか、は分からない。50歳になったら粗食をやめなさいは、まぁタイトルが全ての内容。年取ったらきちんと食べろ、という感じ。中身は特に読まなくても良いと個人的には思った。
 
という感じ。最後の本以外はどれも楽しめた。
 

 

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